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| 保証人 |​

 

想像してみてください。あなたは友人や知人が全くいない外国の地で部屋を探しています。そんな時、不動産会社から保証人(連帯保証人を含む)を探すように言われました。あなたならどうしますか。きっと頭を抱え、途方に暮れてしまうのではないのでしょうか。

 

これは架空の話ではありません。実際に日本で部屋を探す外国人が直面している問題なのです。

 

そもそも保証人とはどのような役割を果たすのか、また保証人制度は世界共通の制度と言えるのでしょうか。

 

まず保証人とは「家賃の滞納や、家主に損害を与えられるような事態が起きた場合に、その債務を担保してもらうことが目的」(荻野, 2015, p157)と考えられています。つまり借主が行うべき義務を果たせなくなった場合に備えて、それを肩代わりする役割を担っています。

 

この保証人制度、実は世界的に見て一般的な制度ではありません。日本に滞在する外国人の国籍のうち過半数を占める中国や韓国を例にしても保証人を必要としません。同じく保証人を必要としないネパールでは、契約時に数か月分の賃料の前払い義務付けるなどして保証人以外の保証方法を行っています。

このような制度の違いが日本に来る外国人を悩ませてしまうのです。

 

今日の日本では、外国人のための家賃保証を行う会社ができ外国人を取り巻く住環境が少しずつ変わってきています。あなたも一度外国人の立場になって住宅事情について考えてみてはいかかでしょうか。

 

参考資料

 荻野 政男(2015)『「外国人向け賃貸住宅」ノウハウと実践』週刊住宅新聞社

 

 

 

 
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